【盲腸手術日記】手術4日目(退院日)【入院5日目】
金木犀の香りが町に漂い、いよいよ町に秋がやってきた。長崎の3連休はおくんちも重なり、大変にぎやかだったそうだ。
え? 私の3連休?
盲腸で入院です。
以下、手術4日目(退院日)のダイジェストです。
午前6時:採血
病院の朝は早い。朝も明けきらぬうちから採血である。この採血の結果いかんで退院か否かが決まるので勝負の分かれ目である。
午前8時:トイレでの最後の決戦
手術後、尿道カテーテルを抜いた段階で、盲腸での入院のクライマックスは過ぎたといってよい。ただ、退院を控え、それでもひとつだけ試練が残っているのである。
便とガス(うんことおなら)を出すことである。
全身麻酔で腸の機能が低下しているうえ、腹筋を切っているためおなかに力を入れられない。そのため、便はおろかガスさえ出せないのだ。相部屋の爺さんは簡単に出すというのに。それでも食事は3食しっかりとれるため、お腹が張って更に痛いという悪循環に陥る。これが結構苦しい。手術最初の夜に比べれば屁でもないけど。(ガスだけに)
手術3日目、回診の際にお医者さんが言っていた。
「ガスと便の出具合によっては、退院を待ってもらうかもしれません」
入院して5日。流石にもう退院したい。というわけで、朝食後、トイレに籠る。なんとかガスを出すことはできたが、便がどうしても出ない。
果たして退院できるのか?
午前10時:回診
血液検査の結果はすこぶる良好。手術の傷のふさがりも問題なし。退院を妨げるものは、ガスと便のみである。
お医者さんの「座薬、使います?」の問いかけに「はい」と即答。
看護師さんが嫌そうに、本当に嫌そうに座薬を挿入。
挿入後20分で、力まなくてもすごい出ました。座薬って本当にすごい。
これをもって、めでたく退院。
12時:退院
妻が迎えに来てくれて、病院を後にする。祝日だったため、病院の会計担当がおらず、「入院費の精算は後日電話で案内する」とのこと。
やっぱり自宅はいい。
居心地が良すぎて、帰って早々、昼寝をしてしまいました。
以上が、手術4日目(退院日)のダイジェストとなります。
あとは、一週間後に経過を見てもらうため通院し、9月頭から始まった盲腸騒動もおしまいとなりそうです。最終的な感想と、かかった費用の総額、そして保険金がいくら降りるのか、確定したらお伝えしようかと思います。
【盲腸手術日記】手術から3日目【入院4日目】
3日目:相部屋の人々――人種のるつぼ
手術から3日目になると痛みもマシになってくる。腰の痛みはすっかり治まり、残るは腹の傷の痛みだけとなった。ただし、腹腔鏡手術とはいえ一応切腹しているわけだから、治まったとはいえ、痛みは結構なものである。
具体的に言えば、中学高校の部活で鬼のように腹筋運動をやらせれた翌日の筋肉痛に、包丁で盛大に指を切ったときの痛みをお腹に移動させて、それをミックスした感じである。
歩く速度は遅く、狙ってもいないのにロボットダンスのような動きになる。地味に辛いのがくしゃみである。「はっくしょん」の「は」あたりで、その際の痛みを想像し気絶したくなる。
こんな感じなので、皆さん、盲腸の手術をされた方に会ったら大いにいたわってあげてほしい。
とはいえ、手術も終わり、尿道カテーテルも抜いたので、ガスと便を出すこと以外、大きなイベントは残ってない。3食食って寝るだけだ。ある意味人生の楽園である。
この辺になると周りを見渡す余裕が出てきて、相部屋の方々のことが気になってくる。
定員4名の相部屋には蒸男のほかに2人いた。
ひとりは2か月以上入院している主のような爺さんである。基本的に静かにテレビを見ているだけなのだが、看護師さんへの態度が横柄で、不意にでかい屁をこく。この屁の音色が実にバラエティ豊かなのである。きっと、暇な入院生活で編み出した技術なのだろう。それを惜しげもなく披露してくるので、蒸男の腹筋は文字通り崩壊した。笑うと本当に痛いのだ。盲腸患者の相部屋の住人としては最悪の人物である。
もうひとりは中年の男性で、蒸男と同じ盲腸の方。蒸男より1日早く手術をしたようであった。ただ、蒸男と違い「散らしてから間をおいて手術」ではなく、どうやら緊急に開腹手術をしたらしい。蒸男よりも予後がだいぶ悪いようで、深夜も痛みと熱でうなされており、蒸男が退院する日も絶食状態で、退院は遠そうだった。彼を見ていると「腹腔鏡手術は本当に体の負担が少ないのだな」としみじみ思った。
ただ、それにしたって痛いもんは痛い。
みんな、それはわかってほしい。
それはさておき、爺さんが休みなく屁をこくため、このままでは腹の傷が開いてしまう。院内の休憩室へ避難するため、ロボット歩きで移動する。
その本棚にはこれまで退院された方が置いていった漫画や雑誌、小説がそれなりの数置いてあった。彼らの意志は継がねばなるまいと、次の2冊を読むことにする。
フードファイター喰いしん坊!ワイドSP 甲府武者修行編 (Gコミックス)
- 作者: 土山しげる
- 出版社/メーカー: 日本文芸社
- 発売日: 2015/06/08
- メディア: コミック
- この商品を含むブログを見る
両方とも、今回の手術がなければ一生出会わないような作品である。
運命とは数奇なもので、しっかりはまってしまい、今後マンガ喫茶あるいは購入して読むことを決めた。
【盲腸手術日記】手術から2日【入院3日目】
【盲腸手術日記】手術当日その2【入院2日目】
【盲腸手術日記】手術当日その1【入院2日目】
午前7時起床。
【盲腸手術日記】手術前日【入院1日目】
【施設紹介】稲佐山温泉 ふくの湯【ホームサウナ】
稲佐山温泉ふくの湯
長崎市内のサウナ施設と言えば、まずはここ。
老若男女に愛される総合温浴施設。蒸男のホームサウナでもある。
施設概要
〒852-8017
Tel 095-833-1126
Fax 095-833-1137
アクセス良し、駐車場良し、ごらんのとおりの展望良しで、観光客にも自信をもってお勧めできる。
施設詳細
サウナ
十分な広さがあり、清潔である。TV有。
温度は90℃前後。段の上下で温度の調節ができる。
1時間ごとのオートロウリュあり(毎時30分)。
アウフグースのサービスはない
※岩盤浴ではロウリュ、アウフグースをやっているらしい。サウナでやってくれ。
ほかに塩サウナ、ミストサウナがある。
塩サウナ
デトックス効果が期待できる塩サウナ。
効果と入り方の詳細は、こちらのブログが懇切丁寧。
しかし、稲佐山温泉ふくの湯においては、この塩サウナ、デトックスだけではない。
なんと、長崎県では貴重なととのい椅子があるのだ!
テレビもなく、人もあまり入ってこないので、絶好の休憩ポイントである。
水風呂
十分な広さがあり、清潔である。
温度は19℃との表示が出ているが、体感は16℃以下と嬉しい誤表記である。
深さは座れば首までつかれる程度でちょうど良い。
水質に特質すべきものはないが、全体的にとても優秀な水風呂である。
休憩
露天の外気浴スペースに、に寝転がれるデッキチェアが5脚と、ベンチ(背もたれなし)が数脚。
ここからの展望、特に夜景は、日本でも有数のものだろう。
冬は寒いので、デッキチェアが使われることがほとんどないのでかなりねらい目。
水風呂の時間を短めにすると最高にととのう。
欲を言えば、背もたれ付きのととのい椅子がほしいところ。
炭酸泉
温度がぬるめの炭酸泉があり、休憩あるいは下茹で(サウナに入る前に体を温めることで、短時間のサウナでもよく温まるようにする技術)にとても重宝する。
十分な広さがあるが、ピークタイムは人でいっぱいなので注意。
リクライニングルーム
サウナ後の休憩場所としての用意されているリクライニングルーム。
平日は無料、土日祝日はフリータイム300円で利用できる。
そう聞くと「平日がお得」と判断するのは素人である。
無料だからこそ平日は混みあい、逆に土日祝はガラガラなのである。
女子供で入り乱れる館内で、たった300円出すだけで空港のラウンジルームのようなVIP体験ができる、大変素晴らしいリクライニングルームだ。
総評
アウフグース等の特筆すべきサービスはないが、整うために必要な条件は揃っている優等生なスーパー銭湯。
露天風呂からの夜景も素晴らしいので、観光で来られた方は行って損はさせない。
ピークタイム(18時~22時)は人でごった返すので、外した方がいいかもしれない。
15時~18時、あるいは22時以降が個人的にはお勧め。
土日祝日であれば午前~午後一番あたりもねらい目。