【最高施設】カプセルホテル サウナサン【長い】
元号が令和に代わって早一カ月。
以前の記事で書いた通り、蒸男にとって令和元年とはおじさん元年なのであります。
新たな元号とともにおじさんとしての始まりを迎えられるなんて、元号のあるこの国に生まれたことを幸せに思います。
日の本の国、日本。
「太陽が昇る場所に位置する国」という意味ですね。
欧米を中心とした世界では日本は東の最果てに位置し、「極東」などと呼ばれています。
「極東」と呼ばれると「とんでもないド田舎」感でいっぱいですが、これを「太陽が昇る場所に位置する国」と表現するだけでとんでもなく重要な国に思える。
ものは言いようだとつくづく思います。
というわけで、この世界においては日本から太陽が昇っているわけですが、具体的には日本のどこから登っているのでしょうか?
東京?
京都?
いえいえ、ここです。
カプセルホテル サウナサン
長崎県佐世保市塩浜町6-15
TEL.0956-23-3000
社団法人日本サウナ・スパ協会正会員
24時間営業
[昼間]2,100円(早朝5時~夕方5時の間に入店の場合)
[夜間]2,320円(夕方5時~早朝5時の間に入店の場合)
[宿泊]3,240円
※インターネット割引券を提示すると、300円の割引あり。
※サウナサンのイメージキャラクターについてはこちら。
ちょうど1年前に紹介したこの施設。
「男子、三日会わざれば刮目(かつもく)して見よ」との言葉がありますが、サウナサンがその通り。
この1年で更に進化したサウナサンはまさにライジングサン。
福岡のウェルビー福岡、熊本の湯らっくすとともに九州サウナデルタ(この空域に入ると飛行機内の湿度が上がる。有明海の干潟はこれが原因。)を形成し、飛ぶ鳥を落とす勢いでサウナ界にその名を轟かせつつあります。
日の本の国では、太陽は西の最果て、長崎県は佐世保市のサウナサンから昇っている。
バカボンのパパは正しかったのである。
今回はそんなサウナサンが最高な理由を10個、挙げていこうと思います。
1.立地が最高
佐世保駅から5分。(歩くと10分くらいかかるが、ほとんどの人がサウナサンに行きたくて走ってしまうから、5分の表記で間違いはない。)
高速道路の出口からも車で5分と、最高の立地にあります。
すぐそばの「ニシコーリビング」という駐車場と提携しており、一泊しても駐車料で1000円かかりません。
でかい駐車場なので運転が下手でも楽々とめられます。立体駐車場なんて大嫌い!
周囲には佐世保港、ショッピングモール「佐世保五番街」、日本一長い商店街である「四ヶ町アーケード」、ライオンタワーを中心とした飲み屋街等々、楽しめる施設が目白押しだ。
食事はサウナサンの定食を頼んでおけばまず間違いないのだが、唯一、サウナサン以外でお勧めするとしたら、たこ焼き屋さんの「たこ吉」となる。
ここのたこ焼きは異様にうまい。
ちなみに、サウナサンの隣にはマンションが建っており、蒸男はこのマンションの購入を真剣に検討したことがある。(理由は毎日サウナサンに行けるから。)
2.受付のおばちゃんが最高
サウナサンの受付のおばちゃんはもの凄くさばけます。
※さばける……長崎弁で「てきぱきしている」「仕事ができる」の意味。
サウナに入りたくてうずうずしているお客を、冷たすぎず馴れ馴れしすぎずの絶妙な接客で館内に迎え入れてくれる。
受付がこのおばちゃんだった日は「当たりだな」と、ひそかにほくそ笑んでいる蒸男です。
3.洗い場が最高
サウナサンの洗い場はここ1、2年でリニューアルされ、全国屈指のクオリティとなりました。(蒸男比)
程よい硬さのナイロンタオル。
選べる2種類のシャンプー、ボディーソープ。
強い水圧のシャワーがとにかく心地よい。
なにより、シャンプーブラシがめちゃくちゃ気持ち良い。
気持ち良すぎて、いつも5分くらい頭皮をワシャワシャしています。
(このシャンプーブラシ買いたいので値段を教えてほしいです。いや、マジで。)
サウナサンにはあかすりがないのだが、その理由はこの洗い場にある。
ここで体を洗えば、あかすりなんて必要ないのだ。
4.サウナの熱さが最高
サウナストーブの種類や、輻射熱、サウナ室の構造など、難しいことはわからない。
ただ、蒸男の言語能力を限界まで使って説明すると、次のようになる。
・よんだんちゅう、したにだんは、あついけど、しつどがたかいので、はだがいたくありません。
・また、したにだんは、ざめんがひろいので、うしろをきにせずあぐらがくめます。あしをのばすこともできます。
・いすくらいのたかさのかしょもあり、いろいろなすわりかたに、たいおうしています。
・うえにだんは、すごくあついので、しょうわすとろんぐなひとでも、まんぞくです。
・あしゆが、ついています。へんかをいれたいときに、おすすめです。
・てれびが、ついています。りもこんがあるので、みたいばんぐみをえらべて、ひとりのときには、けすことだってできます。
・おーとろうりゅの、「じゅっ」っというおとが、さいこうに、おもむきがあります。
書いていたらサウナに入りたくなってきた。
5.サウナの清潔さが最高
清潔なサウナは全国にたくさんある。
しかし、明るくて清潔なサウナと言えば、サウナサンをおいて右に出る施設はないだろう。
サウナのオピニオンリーダーであるタナカカツキ氏のおっしゃる通り、サウナにおいて明るさと清潔さを両立させることは難しい。
当たり前である。中年のおっさんが裸で汗を吹き出す場所なんだから、清潔であることがそもそもが無理なのである。
なので、名施設とされるサウナの多くが、薄暗さの幕の内側に上手く隠している。(当然、清掃は怠っていないに違いないが。)
しかし、サウナサンは違う。
サウナサンのサウナは、写真以上に明るく、写真以上に清潔なのだ。堂々とあけっぴろげで、それでいて清らか。
これがどんなに難しいことか。
明るさと清潔さを両立させているこの1点のみで、サウナサンがどのレベルの施設なのか、サウナーの皆様ならご理解いただけるに違いない。
6.支配人の裸体が最高
ところで、サウナサンの支配人は熱波師であり、その実力は折り紙つき(九州チャンピョン。)なのですが、この支配人、ロウリュを終えた後、汗を流しに浴室へとやってきます。(全裸で。)
その肉体が、男から見ても、とてもスケベ。
筋肉の上にほどよく脂肪が乗っかっている。女性が見たらよだれを垂らすに違いない裸体だ。
こんな感じ。
話は変わりますが、どうせ汗を流しにくるのなら、いっそのこと全裸でロウリュをしてみてはどうでしょう?
こんな感じで。
ゲリラロウリュならぬ全裸ロウリュ。全国で流行りそうですね! サウナサンがその先駆けとなりましょう!
7.水風呂が最高
サウナサンの水風呂は、サウナイキタイの特集で有名ですね。
水質改善に挑んでおり、水道水とは思えないほぼ無臭で肌触りの良い、大変良質な水風呂となっています。
水温は11℃〜14℃と、低い位置で安定している。個人的な体感は温度計+2℃といったところ。なので、想定より長く水風呂に浸かっていられる。
蒸男と同じ「水風呂の中でととのう派」のサウナーにとっては、かなり理想的な温度設定ではなかろうか。
それよりなにより、サウナー諸兄ならお分りいただけるであろう、水風呂の表面から出るひんやりとしたあの空気(名前を知りたい。)が、サウナサンの水風呂は水道水とは思えない清涼さとひんやりさなのである。
水風呂に浸かりひとつ深呼吸すれば
「あ〜、こりゃいいやつ使ってんな〜!!」
とキマること請け合いである。
8.ととのいスポットが最高
サウナサンのととのいスポットは、浴室内にととのい椅子が3脚とリクライニングチェアーが1脚。外気浴スペースはありません。
都市型サウナでは一般的な設備ですね。
でも、これで充分なんです。
サウナ後進国長崎県において、ととのい椅子を用意してくれているだけで感涙ものなのに、リクライニングチェアーまであるなんて、これ以上何を欲しがると言うのでしょうか?
欲しいものが当たり前にある最高さ。
ありがとう、サウナサン。
9.リクライニングルームが最高
サウナサンのリクライニングルームはこんな感じ。
テレビとリクライニングシートが一体となっており、地上波だけでなくBSまで楽しめます。
ととのいスポット同様、オーソドクスな作りですね。
しかし、そこはサウナサン、気の利いた備品がふたつあります。
身体をすっぽりと覆ってもなお余裕のある、大きめの毛布。
サウナから上がったのちこれに包まると、とにかく気持ちがいい。
ちなみに、毛布はベージュと青の2種類があるのですが、蒸男には違いがよくわかりません。どっちも同じくらいきもちいいです。
もうひとつが、パイプ枕(中身にストローを細かく切ったようなものが詰まっている枕)。
「リクライニングシートはあるのに枕がない」という施設は意外に多い中、サウナサンはしっかり用意してくれています。
枕の有り無しで、休憩の質が全く違うのです。
この枕、通気性が抜群なのでサウナ上がりの頭でも蒸れずに涼やかであり、更にはテレビの音を遮らないという最高に気の利いた代物。サウナのあとのリクライニングシートにはこの枕しかない。
リクライニングシートとパイプ枕の組み合わせは全国に広がるべきですね。
このように、一見オーソドクスに思えるけれども、サウナ後の休憩に欲しいものをすべて用意してくれているサウナサン。
やっぱりあんたは日本の太陽だよ。
10.サウナ飯が最高
もはや「サウナとセット」ではなく、「サウナと一体化してしまった」感のあるサウナ飯。
当然ですが、サウナサンはサウナ飯も最高でございます。
といっても、蒸男が本格的にサウナ飯にハマりだしたのは禁煙し始めた1年前からでして、サウナサンには数年来通っていますが、まだまだ頼んでいないメニューがたくさんあります。
そんな、サウナ飯についてはまだまだ若輩の蒸男ですが、恥を忍んでお伝えするとしたら、次のようになります。
① サウナサンの定食に外れなし。メインのおかずも米も味噌汁もうまいが、なにより小鉢がたまらなくうまい。
② カレーにもはずれなし。迷ったらカレー。いまなら護衛艦あしがらのカレーが食べられる。(令和元年6月現在)
③ ホルモンのみそ焼きは下戸でもうまい。一日中くっちゃくっちゃしていたい。
そのほか、600円で提供されているスタミナドリンク、常連のおじちゃんがいつも頼むらしいミルクセーキ(卵とミルクと砂糖を混ぜてシャーベット状にしたもの。長崎のミルクセーキは一般的なミルクセーキとはだいぶ違うので注意。)など、まだまだ気になるメニューが目白押しだ。
サウナサンはダイエットの大敵だね!
あと、先日、カレーを頼んだ際、食堂のおばちゃんが「カレーやけん、こっちのほうがいいですよね」と言ってお冷のコップを大きいサイズに交換してくれた。
恋をした。
サウナサンは最高なのだけれども……
以上、サウナサンの魅力をご紹介して参りました。
しかし、です。
サウナサンかて、完ぺきではない。
「ここは直して(改善して)ほしいなー。」という箇所が、残念ながら4つあります。
褒めているだけではサウナサンのためになりません。
そもそもほめているだけだったら、「裏で優待券をもらってんじゃねーか?」などあらぬ疑いをかけられかねない。(優待券は欲しい。)
だいたい、蒸男はサウナサンの支配人とは一度しか会話したことがないのだ。
~その時の回想~
サウナハットをかぶってみたくて、指をくわえて見ている蒸男。
通りかかった支配人がさわやかに「ぜひかぶってみて下さい!」
蒸男「あばば、大丈夫でふゅ! でゅふ! でゅふ!」
~以上、回想終わり~
そういうわけで、蒸男は心を鬼にして、支配人のプリケツをひっぱたく勢いで、サウナサンに対し改善要求を行おうと思う。
参考になれば幸いである。
サウナサンへの改善要求。
1.サウナパンツの前後がわからない。
サウナサンの館内着のパンツ(以下、「サウナパンツ」と言う。)はとても履き心地が良いのであるが(夏の寝巻用にひとつ売ってほしい。いや、マジで。)、蒸男はいつもどちらが前でどちらが後ろかをわからなくなってしまう。
「ええい、ままよ!」とあてずっぽうに履いて、結局前後ろ逆に履いてしまう。その確率はジャムのついたトーストを床に落とし、ジャムを塗った面が下になる確率と大体同じである。
そうやって前後ろを履き間違え続けているうちに、どっちが前でどっちが後ろなのかわからなくなり、やがて「このサウナパンツに前も後ろもないのではないか。むしろどちらもが前であり、どちらもが後ろなのでないか?」との結論に至り、最後には「俺が履いた方が前だ!」と開き直って履いたがいいが、結局前後ろ逆という結果に終わってしまう。
なので、「サウナパンツはこっちが前です」という張り紙をしてもらえたらうれしいです。
2.サウナパンツをサウナ室内で履くとアウェイ感が凄い。
「サウナサンでは、館内着のパンツ(以下、「サウナパンツ」と言う。)でサウナ室に入ってもよい。」(87へぇ)
スタッフの方に実際に確認したので間違いない。もう一度言う。
サウナサンでは館内着のパンツを履いてサウナ室に入ってよいのである。
このことを知らないという人は意外と多いのではなかろうか?
その証拠に、サウナサンのサウナでサウナパンツを着用している人は稀だ。
なので、蒸男がサウナパンツを着用してサウナ室に入ると、
「なんだあいつ、パンツ履いて入ってきたぞ」
「やっべぇ奴だ」
「サウナに入りたすぎて脱ぐのを忘れたのかな」
「粗品なのだろう」
と思われているようで、サウナに集中できないのである。
なので、サウナ室か脱衣所あたりに「館内着のパンツを履いてサウナ室に入っていいっすよ」と張り紙をしてもらえたらうれしいです。
3.スチームサウナを、もっとこう、ガツンと!
これまで、サウナサンのスチームサウナは正直「なんのためにあるのかな?」という程度の代物だったが、薬草サウナに生まれ変わり一気に期待度が高まった。
スチームを深く吸い込めば、薬草効果で体が内部から浄化される。(ような気がする。)
しかし、「薬草サウナとはこんなものではないはずだ。」と、蒸男のイマジネーションが叫んでいる。
聖地「サウナしきじ」や「スパリゾートプレジデント」に存在すると言われている薬草サウナは、もっと強烈で、もっとえげつないに違いない。
蒸男をはじめとする長崎の田舎者に、その辺、是非体験させてほしい。
4.「岳」が途中までしかない。
サウナサンには、数は特別多くはないが、様々な漫画が置かれている。
その中で第1回マンガ大賞を受賞した石塚真一先生の「岳」を置いているあたり、サウナサンのセンスの良さを改めて感じるのではあるが……
なんと、半分の9巻までしかないのである。
しかも、8巻が抜けているのである。
これは致命的である。大抵のことはサウナサンの味方をしてしまう蒸男も、これは擁護することができなかった。
こんな素晴らしい漫画を途中までしか読ませない。しかも8巻が抜けている。
サウナサンさん。ちょっと、気が緩んでるんじゃありませんか?
サウナサンは長崎県の誇りです。
以上、サウナサンに対し、僭越ながら改善要求をさせていただいたが、最終的な結論は、
なのである。
考えても見てもらいたい。
サウナサンが長崎県になかった場合、世界の長崎県のサウナーがサウナ先進国の県民(例:兵庫県)と会話するとこうなるのだ。
兵庫県民「おや、長崎くんじゃないか。」
哀れである。あまりに哀れである。
しかし、である。
この世界には、サウナサンがある。
なので、長崎県のサウナーが、サウナ先進国の県民(例:福岡県)と会話することになっても、
福岡県民「こんにちわ、サウナサンを擁する長崎さん!」
長崎蒸男「やあ! ウェルビー福岡や源じいの森温泉を擁する福岡さんじゃあないですか!」
と、対等に会話できるのである。
というわけで、長崎県内の人も、県外の人も、サウナサンを是非一度訪れてみてほしい。
そして、万が一蒸男らしきおじさんを発見しても、そっとしておいてほしい。