長崎蒸男のサウナ道

サウナ後進国長崎での、サウナーの日記です。

【サ道】神戸サウナ&スパ

雲がいまにも落ちてきそうな空の下、12月にしては暖かい平日の午後、蒸男は神戸空港に降り立った。モノレールで三宮へと向かう。18分で空港から中核市まで行けるとは、兵庫県の交通網やおそるべしである。

 

神戸の街は、北に六甲山等の山々が聳え、南は海が広がっているため、方角の表し方が当たり前のように「山側、海側」となっていておもしろい。
 
同じ海と山の町である長崎市では、山と平地が入り乱れているため、こういった方角の呼び方はしない。広島県尾道市も似たような地形ではあるが、山側海側という呼び方はなかったと記憶している。兵庫県の南側独自のものなのか。
 
そんな思いをめぐらしながら(嘘)、空港からおよそ45分で神戸サウナ&スパにチェックインである。
 
神戸サウナ&スパについては、特段述べることはない。都市型サウナの最高峰の名は伊達ではなく、サウナの侍ジャパンがあれば、間違いなくメンバー入りする。ここでととのわなければ、施設ではなく客が悪い。
 
そんなレベルの施設に、あえて言うことなどあるだろうか?  
 
 いや、ひとつだけある。
 それはアウフグースである。
 
20分に一度という、働き方改革の真逆を行く頻度で行われ、更に数時間に一度、通常のアウフグースの3倍のロウリュと熱波を送るという、神戸サウナ&スパの代名詞とも言えるこのアウフグース
 
これが期待はずれなのだ。
 
ロウリュ後の体感温度の上昇にガツンと来るものがなく、なにより熱波の軌道が逸れている。けっして褒められたアウフグースではない。
 
しかし、これも無理からんこと。熱波師を見ているとよくわかる。だって彼、入ってきてまもなくで、もうフラフラだもの。息も絶え絶え、瞳孔も開いてそう。
 
 「なんでくそ熱いサウナの中で、全裸のおっさんを仰がなきゃならんのだ」
 
と彼の心は叫びたがっていたし、
  
「もういいから休んでくれ!」

 

と全裸のおっさん全員も叫びたがっていたはずだ。

こんなアウフグースを20分に一度の頻度で受けてもありがたくない。

神戸サウナ&スパさん。アウフグースの頻度、落としたほうがいいですよ。
 
いや、マジで。
 
と、一丁前に苦言を呈したが、極上の施設であることに変わりはない。
 良い施設で、良いととのいに入ると、人は様々なことに気づかされる。
 
「神戸に出張してきたけれど、あの制度が適用できれば、今回出張する必要はなかったのではないか?」
 
とか、
 
「蒸男は最近顔のむくみやほうれい線が深くなってきて、その原因がわからず悩んでいたが、単純に太っただけでは?」
 
とか、
 「神戸サウナ&スパの体組成計で測ったら、体重が5キロ、体脂肪率が5%増えてた
 
とかである。
 
 
良いサウナは、ありのままの現実とそれに対する答えを突きつけてくれる。
なによりも厳しく、なによりも優しいのだ。
 
<追伸>
体重と体脂肪率を測る前にサウナ飯を食べてしまった。ピノッキオという神戸では有名らしいピザ屋さんである。
 
予約で満席の中、飛び込みなのに特別にカウンター席に通してもらった。
 
おしゃれな店内。予約で満席の中、カウンター席に一人ピザを食う。
 
美味しかったけど、拷問です!